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【ジェンダーギャップ指数2024年 公表】日本は118位

20246月、ジェンダーギャップ指数2024年において、日本は146か国中118位と発表されました。

本年、日本は7位アップの118位、先進国では依然、最下位レベル

順位が上がった主な要因は、政治分野が2023年は138位であったのが、2024年は118位に上がったことが大きいです。(注1)政治分野の指数は、国会議員の女性割合、閣僚の女性割合、過去50年間における国の女性トップの在職年数で算出しています。昨年9月の内閣改造により女性大臣の総数が5名に増えたのが、順位を上げたその主な要因です。しかし、この時の内閣改造時には54名いる副大臣、政務官が当初、女性ゼロでした。(その後、文科省に各1名が就任しました。)2001年に副大臣、政務官の制度が始まって以来、女性がゼロになったのは2023年の岸田内閣が最初であり、女性人材を育てるという姿勢が見られないと言えます。

※Inter Parliamentary Union(列国議会同盟)が、国会における女性議員割合世界ランクを毎月、発表しています。今年4月1日の日本の衆議院議員の女性割合は185か国中、163位で、先進国では最低となっています。

(英文) https://data.ipu.org/women-ranking/?date_month=4&date_year=2024

次に経済は120位で2023年の順位より上がり、以下の内訳でも同様な仕事における男女間賃金格差以外は、何れもわずかながら改善しているものの、先進国中で最大の男女間賃金格差、管理職における女性割合の少なさが相変わらず目立っています。

■労働力率 80位(2023年 81位)

■同様な仕事における男女間賃金格差 83位(2023年 75位)

■収入の男女格差 98位(2023年 100位)

教育が72位と低いのは、日本は大学院における女性割合が圧倒的に低いためであり、初等、中等教育までは1位のグループに入っています。徴兵制度のある国では、男子の大学進学率が低く、ジェンダーギャップ指数で上位になる傾向があります。

保険・健康が68位であるのは、日本女性の平均寿命が世界でトップレベルですが、健康寿命における男女ギャップが大きくなっています。インド(142位)と中国(145位)が低順位であることに関しては、女の子の嬰児殺や胎児の中絶が多く、出生児には男子が多いためだと言われています。インドでは、娘は持参金をもたせて結婚させているためもあり、女の子が歓迎されず(注2)、また、中国では、特に一人っ子政策の名残もあり農村部で男の子に農業を継がせるため女の子が忌避されています。しかし、その結果、女子不足になり、男子の結婚相手が足りず、結婚できない若い男性も増えているとのことです。(注3)なお、指標全体では、比較的高い順位のニュージーランド(109位)、イギリス(116位)、カナダ(103位)の健康寿命における男女格差が広がっています。

世界経済フォーラムによると、昨年からジェンダーギャップが0.1%ポイント、改善されましたが、現在のペースでは完全なジェンダー・ギャップ解消が達成するまで、あと134年かかることが指摘されています。

女性人権機構はジェンダーギャップ解消を加速するための活動を行ってまいりたいと考えております。

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